2017年05月08日

5月6日活動レポート

みなさんこんにちは!
2016年より団内指揮者をしているゲルです。
2011年の第1回定期はヴィオラエキストラ、2回定期はヴィオラ団員、
3回定期以降はトランペット団員をしています。
この団とも長い付き合いになって来たな・・・と思っていた所、
今回5月13日の合同演奏会で指揮をさせていただく事になりました。


吹奏楽部でトランペット始めて20年、クラシックオーケストラの奏者になって14年、
ヴィオラ始めて12年・・・(そういえばピアノをしばらく弾いてなかったっけ)
まさかオーケストラの指揮を人前でやる日が来るなんて・・・
物事を続けていると思いもよらぬ事態に直面する事があるんだなぁ、と感じました。


決まっちゃったものは覚悟を決めて・・・
某プロオーケストラ指揮者の指揮レッスンに行ったり、
楽曲分析の為の本を一度に十冊以上買い込んで読んだり、
20世紀の遺産と呼ばれる巨匠達の指揮やリハーサルを研究したり、
そして指揮するために専門店へ燕尾服と小物セット一式を買いに行ったり、色々しました。
ホントに、この1年半程は色々自分にとって転機でした。



今まで僕は中学校以来、楽器奏者として多くの指揮者と出会ってきました。
とりわけ大学以降は、オーケストラの奏者として
国内のプロオケや海外で活躍されている様々な指揮者と出会い、
音を出せないはずの指揮者によって、まるで魔法がかかったかのように
オケの音が変わっていく様を、リハーサルの現場で目の当たりにしてきました。
(自分が奏者として上手く演奏出来たかは別として)


そこには、オケの心を掴んで味方につけて自在に操る方法、
無意識に奏者を指揮者のペースに引き込んでしまう仕組み、
本当の楽譜の読み(込み)方、大昔に死んでしまったはずの作曲者の本心に迫る方法、など魔法のタネと仕組みがたくさんつまっていたのです。
魔法にかかってしまったオーケストラは、勝手に演奏が良くなり、音も合い、
更に自分から自発的な音楽を求め始めます。(外部から見ると本当にそのように見える)


じゃあ自分も魔法(のようなもの)を使えるようになっているのかな・・・?
それはわかりません。
しかし指揮をする以上、今まで得た自分のオーケストラにおけるノウハウを
指揮者として奏者に与え、提案し、音楽表現を共有する番なのです。



半年間のリハーサル中、僕は楽譜に書かれた音を、
自分が音楽的に正しいと信じる方法で
生きたオケの音に翻訳しようとオケにアプローチしてきました。
上手く伝わる事もあれば、平日夜に何十時間もかけて編曲した編曲者と
意見が食い違った事もありました。
オケから演奏による無言の提案を受け取り、自分が納得した事もありました。


たったこの数個の音符の為に・・・と思われる方も多いかもしれません。
しかし、みんながそこまで知恵を絞り、拘るのは、
一つ一つの音符が血の通った人間の手によって産み出された生きた音符に他ならないからだと思います。
だからこそ、音符一つに対しても大切に扱い、そして突き詰めたいのです。



夏目漱石の言葉で『芸術は自己表現なり』というものがあります。
音楽はまず表現です。
作曲者は作曲によって自己表現し、演奏者は演奏によって自己表現します。
そのアナログで感情的な両者の表現行為の間に、
楽譜というデジタルな黒丸の羅列が書かれた紙が存在します。


楽譜に何が書かれているのか、楽譜の何処にも書かれていないその真意を読み取り、
作曲者の本心に迫ること。
そしてそれを自己の演奏技術によって、
再現芸術として表現していかなくてはなりません。
そこに、音程やタイミングの正確さだけでは絶対にたどり着けない
『生きた音楽表現』が存在するのです。


僕の尊敬する有名な大作曲家の一人、Ludwig van Beethovenは
「芸術を修練のみの常とせず、その秘密に身を強いる事。
その事と知識が人間を神の領域へと導くのだ。」
という言葉を残しています。



さて、みなさんがかつてテレビ画面の向こうで見た、ドット絵やポリゴンの世界は、
当時皆さんの脳内にどの様な世界を想像させたでしょうか?
その世界を、人間が産み出す『生きた音』によって
もう一度ホールの空間に可能な限り再現する事が、
血の通った人間が演奏するオーケストラの務めです。
5月13日は尼崎アルカイックで、是非オーケストラの本気をご堪能下さい。

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第1回 関西ゲーム音楽楽団 合同演奏会
・開催日程:2017年5月13日(土)
  15:00開場
 16:00開演−20:50閉幕(予定)
・会場:あましんアルカイックホール(兵庫県尼崎市)
・入場無料
・全席自由席
posted by ラピスドリームオーケストラ at 23:22 | TrackBack(0) | 2017年関西ゲーム音楽楽団合同演奏会
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